未来日記 (12) コミック

作品の読み方は人それぞれで、その作品の最後を締めくくる巻に何を期待し、どう評価をつけるかは人それぞれでしょう。

そういう意味で、この未来日記12巻に対するそれぞれの読者の思いと評価は、大きく分かれると思う。

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それじゃあ、私はこのシリーズをどう読んで、何を期待していたのか。
それは、単にぶっとんだキャラたちが次々に起こすことを楽しんで、最後にはなんとかハッピーエンドで終わってくれたらなぁ、というような適当なものであった。
正直いってしまうと、私はキャラクターの人格や人間関係については、広げた風呂敷をうまく畳んでくれることを期待してはいなかった。
だって、まじめに読んでいたら、どう転ぼうが彼らの至るであろう最後に納得がいくことはないであろう程度に、もう彼らの行動はめちゃくちゃで、収集がつかないことは明白であったではないか。擁護できない突っ込みどころ満載である。

何が言いたいかというと、このように未来日記を読んできた私は、あのエンディングには割りと納得しているということである。
勿論、未来日記のキャラクターたちが好きであったわたしにとっては綺麗なハッピーエンドが望むところであったが、上記のように、私ははなから期待していない。
結 局、この作品の最後に納得ができる可能性があった読者は、わたしのようにただキャラに対する愛着で読んで“こまけぇこたぁいいんだよ”と言ってしまえるこ とができるタイプか、ひとつの“作品”としての完成度さえあればハッピーエンドである必要はないと納得ができるタイプのとちらかであったのではないだろう か。後者の人には、最後の結末はぶち壊しに感じられることだろう。
最初にいったように、別にどちらが良い悪いという問題ではない。

私は前者の人間なので、雪輝と記憶を引き継いだ三週目の由乃が納得しているならそれでよいと、この作品を読み終われる。
非の打ち所のないハッピーエンドでないとしこりが残るという人は、ちょっと覚悟して読んだ方がいいかもしれない。